今現在、あなたは天然葉酸を使った葉酸サプリ、合成葉酸を使った葉酸サプリ、どちらのサプリを利用したらいいのかわからないという状況ではないでしょうか?

天然葉酸と合成葉酸どっちのサプリがいいの?」なんて思ったことはありませんか?

インターネット上では、天然葉酸と合成葉酸に関して様々な情報が溢れています。

それらの情報の中には、事実無根な間違っている情報も多いのです。

ただでさえ、天然葉酸と合成葉酸とはどういったものなのかわからない所に、ネット上で嘘の情報も存在しているのでは、どちらの葉酸サプリを利用したら良いかわからなくなるのも無理ありません。

この記事を読めば、天然葉酸と合成葉酸に関して正しい知識を持ってもらった上で、二つの葉酸の違いから、自分に合った葉酸サプリを選ぶ事ができるようになります。
天然葉酸と合成葉酸の違い

天然葉酸と合成葉酸の違い

まずは天然葉酸と合成葉酸の違いについてお話しします。

天然葉酸と合成葉酸は、サプリの原料となる葉酸です。

世に出回っている葉酸サプリに利用される原料には、天然葉酸と合成葉酸どちらかの葉酸が使われています。

天然葉酸の葉酸は、食品中に自然に含まれる「ポリグルタミン酸型」と言われる形状であり、合成葉酸の葉酸は合成されて作られる「モノグルタミン酸型」と言われる形状をしています。

「ポリグルタミン酸型」と「モノグルタミン酸型」二つの葉酸は同じ葉酸であってもまったく違った特徴を持っています。

二つの葉酸の形状の違いに関して、こちらの『二つの葉酸の存在』でも説明をしていますが、一番大きな違いは「ポリグルタミン酸型」よりも「モノグルタミン酸型」の方が葉酸の吸収率が良いという事です。

特徴が違うという事は、天然葉酸と合成葉酸どちらを原料に利用するかで、葉酸サプリの商品としての内容もまったく別のものとなってきます。

それでは、天然葉酸と合成葉酸とはいったどんなものなのか具体的にお話しをしていきます。

天然葉酸とは何か?『答え』天産物由来の葉酸

『天然葉酸はどういうものなのか?』という事についてお話しをしていきたいと思います。
天然葉酸とは、『原料の葉酸を製造する工程で、諸元素から化合物を作る合成の工程が全くない天産物由来の葉酸』の事を言います。

天産物とは、植物・鉱物・木材・海産物・動物など,自然から産出される物なのですが、現段階(2018年2月26日時点)では、レモン果皮(植物)由来の葉酸しか存在が確認されていませんので、現状は原料にレモン果皮葉酸が使用されている葉酸サプリが天然葉酸の商品と言えます。

原料が天産物由来という事は、葉酸の形状も「ポリグルタミン酸型」となり、葉酸サプリで葉酸を摂取するとしても、食品を食べて葉酸を摂取する事となんら変わりがない事になります。
この事から、天然葉酸を原料に使用している葉酸サプリは『食品添加物不使用』という表示を利用する事ができます。
ボーイ

天然葉酸のサプリを飲む事は、食事で食材から葉酸を摂る事と変わらないんですね。

葉酸博士

天産物由来の葉酸である天然葉酸は、食品に含まれる葉酸の形状と同じポリグルタミン酸型の形状だから、原料が天産物由来の葉酸のサプリであれば、サプリからでも食事から葉酸を摂る事と同じように葉酸を摂取できるんじゃ。

ガール2

葉酸を抽出できる天産物ってレモン果皮だけなのでしょうか?

葉酸博士

現状はレモン果皮のみだね。
熱水抽出で葉酸が壊れない程度の温度で抽出され、その際に出る絞りかすは肥料に回されるのじゃよ。

天然葉酸のメリット

1.葉酸の吸収がおだやかなので葉酸過剰症になるリスクが低い。
葉酸サプリでの葉酸摂取で気を付けるポイントとして、過剰摂取があげられます。
現在日本人は、食事の際に食品から葉酸を平均で240μg摂取しているとされており、この240μgとは別で、妊娠を計画している女性、または妊娠の可能性のある 女性で400µgで、妊婦で240µg、授乳婦で100μgの葉酸摂取が推奨されています。
1日に食品からの摂取と合わせて1000μg以上の摂取は、発熱、蕁麻疹、紅斑、そう痒症、および呼吸困難の症状が出る葉酸過剰症を発症する可能性が出てきます。
胎児の正常な発育に役立つ「葉酸」を摂取できるとうたった健康食品(葉酸が不足・過剰な場合どうなるのか) 独立行政法人国民生活センター
原料が天産物由来の天然葉酸であれば葉酸の形状が「ポリグルタミン酸型」となるので、合成葉酸に比べて葉酸の体内への吸収がおだやかとなるので、過剰摂取のリスクを減らす事ができます。
2.合成葉酸より赤ちゃんが喘息になるリスクが低い。
オーストラリアのアデレード大学の研究陣の論文によると、妊娠後期における1000µg以上の摂取で小児が 3.5 歳の時点で喘息になるリスクが 1.26倍高かったという報告もあります。
この論文の中で葉酸を豊富に含む食品(=天然葉酸)を摂取する場合は、生まれた子どものぜんそく発症リスクに上昇は見られなかったという報告も行われています。
この報告の統計解析では、摂取量に多少の違いがあると推測されますが、天然葉酸の方が生物利用能が低いため、上昇しなかったともいえると思います。
3.食品添加物が入っていないので自然派志向の人でも利用できる。
「ポリグルタミン酸型」の形状をしている天然葉酸(原料がレモン果皮から製造されているもの)は食品に含まれているものと同じものとなり、食品添加物が使用されていない事から、葉酸サプリで葉酸を摂取したとしても食事で食品から葉酸を摂取する事と同じと考えても良いでしょう。
ガール2

食品からの葉酸摂取が、合成葉酸の摂取より赤ちゃんの喘息のリスクが低くなるという事は、食品からの葉酸摂取と同じ事になる天然葉酸の摂取でも喘息のリスクが低くなるという事みたいですね。

葉酸博士

それ以外に、天然葉酸は葉酸過剰症になるリスクも低いし、天然葉酸のサプリであれば食品添加物不使用だから添加物を敬遠したい人でも利用する事ができるのじゃ。

ボーイ

オーガニック志向の人でも利用できちゃいますね。

天然葉酸のデメリット

1.原料が天然由来であるが為に原料製造にコストがかかり合成葉酸のサプリよりも価格が高い。
天然葉酸が原料の葉酸サプリは、天然由来の原料の生産にはコストがかかる為に、合成葉酸を原料としている葉酸サプリよりもコストがかかっている分、価格が高額となります。
2.合成葉酸に比べると葉酸の吸収率が悪い。
天然葉酸は形状が「ポリグルタミン酸型」の葉酸ですが、「ポリグルタミン酸型」は合成葉酸の「モノグルタミン酸型」の約50%の吸収率となっている為に、妊娠を計画している女性・妊娠の可能性のある女性に対して 厚労省が推奨する量400µgを摂取するには、合成葉酸の倍の量を摂取する必要があります。
独立行政法人 国立健康・栄養研究所ホームページ 「健康食品」の安全性・有効性情報 葉酸解説
3.葉酸以外の植物成分まで摂取してしまう事になる。
天然葉酸とは天然由来(天産物由来)の葉酸で、葉酸の純度が99.9%の合成葉酸とは違って天然由来の原料の成分(現状ではレモン果皮のみから葉酸が抽出されるのでレモンの成分)がどうしても含まれてしまいます。
4.原料にアレルギーを持っている人は利用する事ができない。
天然葉酸は、天然由来の成分が原料ですが、現状はレモン果皮のみが原料となるのでレモンのアレルギーを持っている人は利用する事ができません。

合成葉酸とは何か?『答え』合成の工程がある葉酸

『合成葉酸はどういうものなのか?』という事についてお話しをしていきたいと思います。
天然葉酸は原料の葉酸が製造する工程で合成の工程がなく天然由来の天産物由来の葉酸であると説明しました。
これに対して、合成葉酸は『原料の葉酸を製造する工程で、諸元素から化合物を作る合成の工程がある葉酸。』になります。

この事から、合成葉酸自体が添加物という事になるので、合成葉酸を原料に使用している葉酸サプリは『食品添加物不使用』と表示する事ができません。

合成葉酸のメリット

1.葉酸の吸収率が良い。
葉酸の形状が「モノグルタミン酸型」になるので、「ポリグルタミン酸型」の天然葉酸よりも葉酸の吸収率が良く、葉酸摂取の効率が良い。
日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要(葉酸の食事摂取基準)
2.天然葉酸に比べて葉酸サプリの価格が安い。
天産物から葉酸を製造する天然葉酸よりも化学的に合成を行い葉酸を製造する方が製造コストを抑える事ができるので、その分葉酸サプリの価格も安くなります。
3.原料が化学的に合成される為に成分のバラつきがない。
化学的に合成をされるので、葉酸の純度が99.9%以上となり成分のバラつきを無くす事ができ、葉酸のみを摂取する事ができます。
4.アレルギーの心配がない。
天然葉酸と違い、自然のものを利用していない事から葉酸サプリの使用の際にアレルギーが出る事はありません。
ボーイ

価格が安くて、アレルギーの心配が無いのはなかなかのメリットですね。

ガール2

出産は何かとお金もかかるから、サプリメントの価格が安くなるのは経済的には助かるかも。

葉酸博士

天然葉酸サプリが割高なのは、原料が高いからなのだよ。 どちらを選ぶかは好み次第なのじゃ。

合成葉酸のデメリット

1.葉酸の吸収が良い為に葉酸過剰症を招きやすい。
『天然葉酸のメリット』の項目に書いたように、1日に食品からの摂取と合わせて1000μg以上の葉酸摂取で、発熱、蕁麻疹、紅斑、そう痒症、および呼吸困難の症状が出る葉酸過剰症を発症する可能性が出てきます。
現在は美容系・健康系サプリメントにおいて、葉酸も含まれている商品も数多く存在していますが、これらに含まれている葉酸はほぼ合成葉酸です。
葉酸サプリと併用する事で、合成葉酸の吸収率が高い為に1日に1000μg以上の葉酸を摂取してしまう事に繋がります。
2.赤ちゃんが喘息になるリスクが存在している。
同じく『天然葉酸のメリット』の項目で触れましたが、妊娠後期における葉酸の1日に1000μg以上の摂取で小児が 3.5 歳の時点で喘息になるリスクが 1.26倍高くなるというオーストラリアのアデレード大学の研究陣の論文が存在しています。
葉酸を豊富に含む食品(=天然葉酸)を摂取する場合は、喘息のリスクが見られなかったとも論文に書かれており、食事で食品から葉酸を摂取するのと変わりない天然葉酸と比べて喘息のリスクが上がるという事になります。
3.添加物を嫌う自然派志向の人には向かない。
合成葉酸が原料の葉酸サプリは、原料自体が添加物ですので、食品添加物という事になり、無添加を求める自然派志向の方には不向きなサプリメントとなっています。

葉酸サプリの選び方

これまで、葉酸サプリを利用する際、どの商品を利用したらよいのか迷ってしまうという経験をした事はありませんか?

インターネットで手軽に葉酸サプリを購入できますが、商品の数はものすごく多く、それら商品を比較しているサイトも複数ありますし、yahoo知恵袋等のQ&Aサイトでも天然葉酸や合成葉酸について疑問点が質問されていたりしています。

これらを見ていると、天然葉酸をすすめる意見やサイトもあれば、合成葉酸をすすめる意見やサイトもあり、どの商品を購入したら良いのか迷ってしまうのは仕方のない事です。

そこで必要となってくるのが天然葉酸と合成葉酸についての正しい知識です。

これまでに天然葉酸と合成葉酸について、具体的にどのように違うのかを説明してきました。

ここからはこれまで書いてきた違いを踏まえたうえでの葉酸サプリの選び方を書いていこうと思います。

ガール2

ネットで調べてみても、あちこちでいろいろな事が書かれていて、どれが本当の事なのかわからなくなってしまうという事ってけっこうありますもんね。

葉酸博士

どんな事でも正しい知識を持った上で行動する事が重要じゃけど、葉酸のように身体の中に摂り入れるものに関しては特に気にするべきじゃな。

ネットや商品の嘘に注意

インターネット上に様々な情報がありますが、その情報全てが正しいわけではない事は誰しもが認識をしている事だと思います。

天然葉酸と合成葉酸に関しても、ネット上で言われている事で、間違っている事も多く見受けられます。

利用する葉酸サプリを選ぶ前に、商品自体に正しい知識を持つ事が重要ですので、天然葉酸と合成葉酸に関してネット上で言われている事で間違っている主な意見や、葉酸サプリの商品自体の嘘などをあげていきたいと思います。

酵母葉酸は天然葉酸とは言えない。

実は天然葉酸という言葉自体が、葉酸サプリ販売業者が作りだした造語であるという事はご存知でしょうか?

天然葉酸という言葉は、サプリ販売業者が商品の販売促進を狙って商品のキャッチコピーに『天然』という言葉を盛り込んだ事から知れ渡るようになった言葉です。

先程、天然葉酸とは『天産物由来の葉酸』という事を言いましたが、造語であるがために正確な天然葉酸の定義は存在していないのです。

葉酸サプリに使われる葉酸の原料には「レモン果皮葉酸」「合成葉酸」「酵母葉酸」と3つの葉酸が存在しています。

このうち「酵母葉酸」も天然葉酸に含める記述をしている葉酸関連サイトが存在していますが、「酵母葉酸」は、食品添加物表記をするべき合成葉酸を酵母に浸透させただけのものとなるので、天然葉酸に含めるのは適切ではありません。

天然とは、加工が行われていないものを指し、生鮮食品に使われる言葉です。

レモン果皮葉酸も、抽出という加工が行われています。

したがって、レモン果皮葉酸も、厳密には天然葉酸とは言えません。

「天然由来の葉酸」や「植物性葉酸」というのが本来の正しい表現です。

ボーイ

えっ!?天然葉酸てサプリ販売業者の造語なんですか?酵母葉酸も天然葉酸だと思ってました。

葉酸博士

酵母葉酸は天然葉酸とは言えないね。
酵母葉酸を製造する過程で合成葉酸を使用してしまっているわけじゃから、酵母葉酸が原料のサプリには『食品添加物不使用』の表示が使われないわけじゃ。

厚労省による合成葉酸推奨の真実

厚生労働省は食事で食品からの葉酸摂取では必要摂取量に至らない為に、葉酸サプリによる葉酸の摂取を推奨しています。

葉酸サプリの比較サイト等、多くの葉酸関連のサイトで「厚労省が推奨しているのは合成葉酸」という記述が見受けられます。

確かに厚労省が推奨しているのは「モノグルタミン酸型」の形状の葉酸なので合成葉酸を推奨している事になるでしょう。

しかし、これには理由があります。

厚労省は、普段の食事だけで食品から葉酸を摂取するのでは、必要な摂取量に至らないので足りない分をサプリで補いましょうという事を言っているのは、おわかり頂けると思います。

これは食品から必要な摂取量の葉酸を摂る事ができれば、葉酸サプリを利用する必要がないという事です。

食品に自然に含まれる葉酸は「ポリグルタミン酸型」の形状をしているものです。

天産物由来の葉酸である天然葉酸もこの「ポリグルタミン酸型」の形状をしています。

厚労省が言う必要な葉酸摂取量に対して足りない分を補うのに、天然葉酸(ポリグルタミン酸型)の摂取でも何も問題が無いのです。

あえて合成葉酸(モノグルタミン酸型)を厚労省が推奨する理由は、サプリとして葉酸を作る事ができる、レモン果皮抽出物(天産物・天然葉酸の基)などの存在を加味しておらず、合成葉酸からでしか400μg/日の量という必要摂取量を摂取できないと判断しているためであろうと考えられます。

当初厚労省が、サプリメントで天然葉酸(ポリグルタミン酸型)の商品がある事を認知していなかった為に、合成葉酸(モノグルタミン酸型)を推奨しているに過ぎないという事です。
ボーイ

レモン果皮から作られる天然葉酸のサプリの存在がもっとメジャーだったら厚労省も合成葉酸のみを推奨していなかったかもしれませんよね?

ガール2

必要摂取量さえ摂る事ができれば、天然葉酸でも合成葉酸でもどちらでもかまわないですもんね。

葉酸博士

厚労省としては、レモン果皮の存在を加味していなかった事よりも、とにかく国民に葉酸の日々の必要摂取量を摂ってもらう事が重要じゃから、誰でも容易に入手できるという点からも合成葉酸を推奨する理由にはなるじゃろうな。

天然葉酸のアレルギーへの過剰な警笛

『天然葉酸はアレルギーを誘発する』という記述を見た事はないでしょうか?
このような記述は、天然葉酸に対して過剰なアレルギーの警笛だと言えます。

確かに化学的に合成がされており葉酸の純度が99.9%でアレルギーのリスクが無い合成葉酸に比べて、天然葉酸は天産物由来の葉酸という事になり、アレルギーのリスクがゼロというわけではありません。
健康食品の正しい利用法P7アレルギーに注意する 厚生労働省医薬食品局食品安全部

しかし、インターネット上では天然葉酸の摂取をすると、必ずアレルギーが誘発されてしまうというようなイメージを持ってしまう程の過剰な表現が多く見受けられます。

天然葉酸は現状「レモン果皮葉酸」を原料とするもののみですので、品目としてはレモンのアレルギーです。

食品のアレルギーに関して、症状が重篤な、または症例数が多い7品目(特定原材料)は内閣府令により、商品にアレルギー表示が義務付けられています。

また、症例数が比較的少ないか、あるいは重篤な例が少なく、現段階では科学的知見が必ずしも十分でない20品目(特定原材料に準ずるもの)は、通知により表示を行うことを推奨しています。

現状、レモンはこれら27のアレルギー表示対象品目には入っていません。
アレルギー物質を含む 加工食品の 表示ハンドブック – 消費者庁 P6対象品目

このような状況の中、現在ネット上で「レモン果皮葉酸」が原料である天然葉酸に対して過度なアレルギーの警笛が鳴らされていたりする事は、かなり不自然であると言えます。

『添加物』使用の無添加表示商品に注意

サプリメント商品の中には、添加物が使用されているにもかかわらず、『無添加』と表示がされている商品が存在している事はご存知でしょうか?

葉酸サプリの商品にも、『無添加』と表示しながら添加物が使用されている商品がかなりの数で存在しています。

なぜこのような事が起こるのかというと、無添加と表示されているサプリメントの多くは、保存料・合成甘味料・合成着色料・香料が無添加という、サプリでは当たり前のことを謳っているだけの商品が多いのです。

保存料・合成甘味料・合成着色料・香料が使用されていなくとも、原料が合成葉酸の葉酸サプリの場合は葉酸自体が添加物という事になりますので、『無添加』と表示されていたとしても、添加物が含まれているという事になります。
ガール2

かなりひどい事例ね。

ボーイ

「無添加」なんて書かれていたら、添加物入ってないって思うに決まってるじゃないですか!

ガール2

合成葉酸と天然葉酸に関して学んでいなかったらそう思っていたかも。

葉酸博士

本当に無添加といえるのは、食品添加物を使用していないような商品じゃろう。
しかし、食品添加物を一切使わないというのは、製造上非常に難しいことでもある。

天然葉酸で胎児の神経管閉鎖障害リスクが減らないは嘘

天然葉酸では胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減の効果が無い』と嘘を書いている葉酸関連サイトが存在していますが、これは完全に誤りです。

葉酸を摂取した方が良い理由の一つとして、胎児の神経管閉鎖障害リスクの低減があります。

実は、天然葉酸で胎児の神経管閉鎖障害リスクを減らしたという報告は無いのです。

この事から、いくつかの葉酸関連サイトで『天然葉酸では胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減の効果が無い』という事が書かれています。

確かに、葉酸の純度が99.9%の合成葉酸に比べると天然葉酸での検証が難しいため、天然葉酸で胎児の神経管閉鎖障害リスクを減らしたという報告はありません。

ですが、天然葉酸はモノグルタミン酸型葉酸(合成葉酸の形状)に変換されて約半分が体で利用されると報告されています。

また、補足に「加工食品などに添加されているモノグルタミン酸型葉酸、プテロイルモノグルタミン酸の量として示したものであり、これを食事性葉酸に換算すると2倍の 800μg/日に相当します。」と書かれており、食事性葉酸である天然葉酸で補う場合は2倍量の800µgで補うことが示唆されています。
国立健康・栄養研究所の葉酸解説 D.葉酸の吸収や働き

これらの事から、天然葉酸でも胎児の神経管閉鎖障害リスクを低減できるという事になります。

もし、胎児の神経管閉鎖障害リスクの低減に対して、天然葉酸の摂取が効果が無いのであれば、野菜や果物など食事から葉酸を摂取することも効果が無いという事になります。

yahoo知恵袋にも嘘が潜む

yahoo知恵袋等のQ&Aサイトでは、嘘が書かれているケースも多数存在します。

yahoo知恵袋に投稿されていた、事実に基づかない内容を含む投稿をいくつか紹介します。


1.合成葉酸は葉酸還元酵素を身体に持っていない(日本人の10人に1人は持っていない)と吸収されないので飲んでも意味がない人もいる。
yahoo知恵袋当該ページ
「葉酸還元酵素」とは葉酸が働く為の酵素で、身体への吸収とは関係のないもので、葉酸還元酵素を身体に持っていないと飲んでも意味がないというのはまったくの間違いです。
2.合成葉酸は一緒に他の成分が配合されている場合相乗効果率が低い。
yahoo知恵袋当該ページ
相乗効果というものは、検証することが非常に難しく合成葉酸が配合されている場合に低いとする根拠は無い。
3.天然葉酸は他の栄養成分も天然の場合はそれぞれが相乗効果を発揮する。
yahoo知恵袋当該ページ
相乗効果というものは、検証することが非常に難しく天然葉酸もしくは天然の栄養成分が配合されている場合に高いとする根拠は無い。
4.合成葉酸は肝臓に負担がかかる。
yahoo知恵袋当該ページ

合成葉酸の摂取で肝臓に負担がかかるという事はまったくの事実無根。


これら4つは大手Q&Aサイトyahoo知恵袋上にて確認した合成葉酸と天然葉酸に関して投稿されていた内容です。

このように、大手Q&Aサイトにも事実に基づかない内容の投稿が多数確認できます。

1~4で例示された内容の投稿以外にも多くの事実に基づかない内容の投稿が存在するので、注意が必要になります。
葉酸博士

せっかく情報を得ようと調べてみても、事実とは違う情報を目にしてしまう事もあるというわけじゃな。

ガール2

知恵袋で質問をしても正確な答えを得られるわけではないという事がわかりました。

ボーイ

誤った知識を得てしまうところでした。
胎児の神経管閉鎖障害リスクの件にしたって、天然葉酸の摂取が食事で葉酸を摂る事と一緒だと知ってさえすれば、「天然葉酸では神経管閉鎖障害リスクが減らない」と言われても信じる事はないですから。

葉酸サプリを選ぶのに天然葉酸と合成葉酸、結局どっちがいいのか?

これまでに書かれている内容を確認してもらう事で、『天然葉酸とは何なのか?』『合成葉酸とは何なのか?』『天然葉酸と合成葉酸の違い』といった事を理解してもらえると思います。

天然葉酸と合成葉酸とでは特徴がまったく違った葉酸の原料です。

天然葉酸の葉酸サプリが良いのか、それとも合成葉酸の葉酸サプリが良いのか、どちらの葉酸サプリを利用するべきなのか明確な答えは存在しません。

天然葉酸と合成葉酸、双方にメリットとデメリットがあります。

自分が一番重要視したいポイントを踏まえて、世にある葉酸サプリの中から、天然葉酸の葉酸サプリが良いのかそれとも合成葉酸の葉酸サプリが良いのかを導き出す事が重要です。

天然葉酸と合成葉酸に関して、正しい知識を得た上で、赤ちゃんの為に一番良いと思う葉酸サプリを選択する事が大事です。