この記事の監修者紹介
博士コンサル 栗山 雄司さん
博士(水産学) 43歳 富山県滑川市出身 (株)アンチエイジング・プロ COO 現 東京海洋大学卒 順天堂大学医学部 総合診療科 研究員
適切な業界育成を目的に、支持し続けられる健康食品をテーマに騙されないための健康食品情報を発信
こんにちは。葉酸博士です。
このページでは妊娠を希望してから産後まで毎日お世話になる葉酸サプリの選ぶ基準などを掲載しています。
当葉酸博士のサプリラボをご覧になっているという事は、赤ちゃんを迎える準備として葉酸サプリを取り入れようと思っている妊活中の方、妊娠中・授乳中の方で正しい葉酸サプリの知識や情報を必要とされているかと思います。
毎日欠かさず摂取する事となる葉酸サプリ、毎日の事だから正しい知識を学び選んで欲しいと思います。
葉酸サプリについて知識がない方やこれから利用しようと思っている方。
葉酸サプリを今現在摂取しているけれど、葉酸の種類や摂取量などの知識をおさらいしたい方。
信憑性に欠ける葉酸サプリの情報が多すぎて疑問を抱いている方など参考にして頂きたいと思っています。
とくに、妊活の期間は人それぞれ個人差があります。
数ヶ月の方もいらっしゃれば1年・3年・5年と妊娠を希望し葉酸サプリを長期に渡り摂取されている方もいらっしゃるかと思います。
数ある葉酸サプリの中から正しく選ぶ基準や葉酸の知識を紹介しています。
葉酸サプリを飲まなくても無事に出産されている方は多くいらっしゃるかと思います。
なぜ?葉酸サプリを飲む必要があるのか!?
葉酸はビタミンB郡の1種赤ちゃんの細胞分裂・成長を促し・貧血を防止します。
妊娠初期にとると神経管閉鎖障害の発症リスクを軽減できると言われています。
葉酸は妊娠中にとても重要な栄養素と母子手帳にも明記されています。
特に妊娠初期の数週間に胎児の神経管は形成される事から妊活中から摂取する事を厚生労働省が推奨しています。
厚生労働省では葉酸の摂取時期について先天異常の多くは妊娠直後から妊娠10週目以前に発生、特に中枢神経系は妊娠7週未満に発生する事が知られおり、このため多くの妊婦が妊娠して又は妊娠の疑いを持って産婦人科の外来に訪れてからの対応では遅いと考えられることから多くの研究報告と諸外国での対応では葉酸の摂取時期を葉酸のを少なくとも妊娠の1か月以上前から妊娠3か月までとしている。一方、妊娠が判明してからの摂取でも効果がみられたとする報告もある。
(第6条 葉酸摂取の際の留意事項について)
日本人女性の多くは「葉酸」に関しては推奨量(240μg)よりも摂取量が不足しがちと言われています。
食事から摂取する葉酸量(240μg)に加えて妊活中~妊娠中に必要な葉酸をサプリメントを使用してプラスアルファで補う事ができます。
葉酸を含む食事に加え、栄養補助食品といわれる葉酸サプリを利用する事によって不足している付加分400μgの葉酸を摂取できるのです。
また、「妊娠中の葉酸摂取について」母子手帳に明記されている事から葉酸は妊娠が発覚してから摂取すると認識している方も多いようですが、妊娠後からではなく妊娠中から葉酸を摂取する事がとても大事です。
栄養補助食品といわれる葉酸を含む葉酸サプリ商品は様々なメーカーから販売されています。
葉酸博士のサプリラボでは、葉酸サプリの種類や役割、栄養分の含有量を確認する方法などの情報をお届けしていきます。
葉酸サプリの原料・種類・含有量を確認するには、どうしたらいいんですか!?
葉酸の原料の種類は、食品表示の法律で表示が義務付けられている原材料名のところを確認すれば良いよ。
「添加物欄」に葉酸とだけ書かれていたら合成の葉酸です。
分かりにくい表現ですが酵母(葉酸含有)や酵母だけしか書かれていない合成の葉酸も存在します。
レモン果皮抽出物と書かれていたら植物由来の葉酸です。
含有量も、栄養成分表示に記載されていることが多いのですが表示されていないものは注意が必要です。
葉酸サプリの種類について
葉酸には天然葉酸(ポリグルタミン酸)と合成葉酸(モノグルタミン酸型)の2種類が存在し、合成葉酸(モノグルタミン酸型)葉酸を酵母に含浸させた葉酸と石油系の化学物質由来が存在するため正確には3種類となります。
市販の多くの葉酸サプリは、安価な合成葉酸(モノグルタミン酸型食品添加物)を利用しています。
しかし、葉酸サプリの需要が定着するにあたって、原料が食べ物の天然葉酸であるレモン果皮葉酸を選ぶ妊活中のプレママや妊娠中のマタママも増えてきているようです。
- 天然葉酸(ポリグルタミン酸)
- 合成葉酸(モノグルタミン酸型):合成葉酸を酵母に含浸
- 合成葉酸(モノグルタミン酸型):石油系の化学物質由来
天然葉酸は野菜&果物に含まれている葉酸。
合成葉酸は科学的に合成し抽出されている葉酸。
この2種類があるという事は購入前に理解しておく必要がありそうですね。
天然葉酸or合成葉酸だけで選択するのではなく合原料・種類・含有量のバランスの確認も必須ですね。
葉酸サプリの正しい知識を理解し、お腹の中の赤ちゃんの為に納得できる葉酸サプリを選ぶ事が大切だよ。
葉酸サプリの摂取量について
葉酸の1日あたりの摂取量
- 成人女性:240μg(食事)
- 妊娠を希望されている女性:240μg(食事)+400μg(サプリ)
- 妊娠中の女性:240μg(食事)+240μg(サプリ)
- 授乳中の女性:240μg(食事)+100μg(サプリ)
妊娠を希望しているプレママは、葉酸を含む食事に加え、葉酸サプリを利用し400μgを摂取、1日の摂取量の合計は640μgとなります。
妊娠が発覚したマタママは、葉酸を含む食事に加え、葉酸サプリを利用し240μgを摂取、1日の摂取量は合計480μgとなります。
懐妊後も400μgの葉酸サプリを摂取し続ける事に注意も必要です。
(※妊娠中の葉酸サプリの摂取量は240μg)
葉酸は食事からでも摂取できる事から1日あたりの摂取量(480μg)より多く摂ってしまう可能性もあるからです。
産後、授乳中の女性は葉酸を含む食事に加え、葉酸サプリを利用し100μg(サプリ)を摂取、1日の摂取量は合計340μgとなります。
妊活中・妊娠中・授乳中と葉酸サプリの摂取量は異なります。
葉酸を含むバランスの良い食事を意識し、正しい葉酸サプリの摂取量を理解し用法容量を守る事が大切です。
葉酸サプリの過剰摂取について
合成葉酸(モノグルタミン酸型)は石油・化学物質など食べられないものを原料とし添加物を加えて作っています。
天然葉酸(ポリグルタミン酸)よりも吸収率が良く多くのメーカーが利用していますが、添加物の長期に渡る摂取は肝臓や腎臓などに負担がかかるとも言われています。
合成葉酸(モノグルタミン酸型)を利用している葉酸サプリは1粒に含まれる葉酸の量も多いものが主流なので過剰摂取にならないよう注意が必要です。
ノルウェーの事例
ノルウェー・ハウケランド大学病院では「葉酸(ビタミンB9)とビタミンB12を大量に摂取した場合、がんやすべての原因による死亡(全死亡)のリスクが上昇するとの研究結果を発表しています。
※(海外がん医療情報リファレンス)
適正以上を摂取すると身体の不調を引き起こす可能性があります。
- かゆみ
- 蕁麻疹
- 呼吸困難
- 発熱
さらに、葉酸の過剰摂取による胎児の影響として喘息やアトピーなどのアレルギー体質になるリスクも高まります。
オーストラリアの事例
オーストラリアのアデレード大学(University of Adelaide)の研究チームが550人を対象に行った調査では妊娠後期(16週~30週)に入っても葉酸サプリを摂取し続けた女性で、生まれた子供が喘息を発症する確立が約30%高くなる事が分かったそうです。
一方で、葉酸サプリを妊娠前から摂取し、妊娠から数週間でやめた女性では、子供が喘息発症リスクが高まる事がなかった。
准教授であるマイケル・デービス(Michael Davies)氏は「葉酸は、二分脊椎(せきつい)などの神経管欠損症を防ぐために非常に重要だ。ただ、とても生理活性がある物質なので、摂取にあたっては多少の注意が必要になる。妊娠初期の摂取が(ぜんそくリスクを高める)証拠が見つからなかった点は、葉酸を摂取している女性にとってはひと安心だ」と話したとの事。
葉酸サプリではなく、葉酸を豊富に含む食品を摂取する場合は、生まれた子供の喘息発症リスクに上昇は見られなかったという研究結果が発表されています。
(▼▼国内でも葉酸サプリによる健康被害の事例が報告されているようです。▼▼
- アナフィラキシー症状
- 葉酸サプリが原因と想定される肝障害
- 葉酸の摂取量を守り・時期によって摂取量を調節できる
- ビタミンA
- シナモン・ウコンなどのスパイス
- ヨウ素(ヨード)
- ほうれん草とあさりの卵とじ
- ニラ&納豆あえ
- あさりと小松菜のおみそ汁
- 鶏レバーの生姜煮
妊娠中に2ヶ月間葉酸サプリの摂取を行った経験のある42歳の日本人女性の方がアナフィラキシー症状を起したという報告。
皮膚テスト(プリックテスト)にてサプリメントとその成分の葉酸に葉酸、食物中の葉酸は陰性と無反応。
メトトレキサート (葉酸代謝拮抗剤) も陽性で交差反応だったと考えられている。
30歳の妊娠中の方が妊娠5週目まで葉酸サプリ0.4 mg/日を摂取、3ヶ月以上摂取した後に、妊娠6週目より吐き気・嘔吐・1.5kg体重減量・2週間後に横断・肝酵素値の上昇・肝生検により肝小葉に小壊死を伴う胆汁うっ滞が認められた。
葉酸サプリの摂取中止により回復。
正期産にて健康な新生児を出産
リンパ球刺激試験(DLST)が陽性だったため葉酸あるいは添加されていた他の成分かは不明だけれど摂取していた葉酸サプリが原因と想定される肝障害と診断。
(http://go-healthy.jp/folic-acid-supplement-18)
上記の研究結果の情報によって、葉酸サプリを選ぶ基準を科学的に合成し抽出されている葉酸である合成葉酸(モノグルタミン酸型)ではなく、野菜&果物に含まれている天然葉酸(ポリグルタミン酸)を選ぶ妊活中のプレママ・妊娠中のマタママ・授乳中のママが増えているようですね。
オーストラリアの研究結果で葉酸を豊富に含む食品を摂取する場合は喘息のリスクの上昇が見られなかったんですね。
野菜&果物に含まれている天然葉酸は食品と同じなので生まれてくる子供の喘息リスクを心配する必要がないですね。
この研究報告の結果はおそらくサプリに使用されていた合成の葉酸と食事の葉酸の体で利用される量の差によるものでしょう。
過剰摂取を防ぐには葉酸サプリの由来と含用量を把握する必要があるんだよ。
食事内容や体調、妊娠時期に合わせて葉酸サプリの量を調節しよう。
多種類のサプリを摂取している方などは他のサプリにも葉酸が含まれ手いる場合もあるので確認し把握しておこう!!
葉酸サプリの選び方
天然葉酸or合成葉酸
アメリカ、日本では葉酸の付加量(葉酸サプリを利用してプラスアルファで補う量)は合成葉酸でしか補えないという前提で設定されています。そのため、厚生労働省は合成葉酸(モノグルタミン酸型)を推奨しています。
天然由来の葉酸原料は最近になり注目されるようになりました。
天然葉酸は吸収が穏やかで安全ですが吸収率という点では機能が合成葉酸より落ちます。しかし、天然葉酸を使用している葉酸サプリでも日本の摂取基準を満たす事が出来ます。
天然葉酸の原料は安価な合成葉酸より高価になりますが定期便などお得に購入する事も可能です。
ノルウェー・ハウケランド大学病院での研究結果、オーストラリアのアデレード大学の研究結果などの情報などもあり、化学物質アレルギーやナチュラル志向の意識が高い方などから支持されている現状があるようです。
合成添加物無添加
無香料・無着色・グルテンフリー・トランス脂肪酸フリー・アレルギー関連素材etc…コンスタントに摂取する葉酸サプリは無添加をおすすめしています。安全な添加物は世の中にはありません。
母体にも胎児にも安全な合成添加物無添加の葉酸サプリをおすすめしています。
天然由来の賦形剤(ぶけいざい)
賦形剤(ぶけいざい)とはサプリメントを形成するために必要な原料。賦形剤(ぶけいざい)には様々な種類があり添加物を利用している葉酸サプリも存在します。
できれば果実・野菜に含まれている天然由来のオリゴ糖などを使用しているメーカーがおすすめです。
健康食品GMP認定工場で生産管理
GMPをご存知ですか?Good Manufacturing Practice(適正製造規範)の略名で原材料の受け入れから製造・出荷までのすべての工程において製品が安全・一定の品質が保たれているようにするための製造工程管理基準として厚生労働省が定めています。
GMPは商品につけられるもので認証がとても厳しく、健康食品のGMP基準は医薬品製造管理基準を基に作られています。
厚生労働省が推奨する妊活中の女性の葉酸摂取量
合成葉酸(モノグルタミン酸型)400μg(800μg DFE)
天然葉酸(ポリグルタミン酸)800μg DFE
(※800μgについて=厚生労働省は食品からの付加を想定していないため、生物利用能を加味して算出)
DFE(食事性葉酸塩当量)とは食事から摂取する葉酸の換算になります。
食事(天然葉酸を含む)から摂取する葉酸と合成葉酸では摂取した際に体で利用できる量が異なる為、DFE量を参考に換算し摂取する必要があります。
一般的に合成葉酸(モノグルタミン酸型)を使用している葉酸サプリは吸収率の違いをPRしていますが実際は天然葉酸(ポリグルタミン酸)を使用している葉酸サプリでも日本の摂取基準を満たす事が出来ます。
欧米の妊婦の摂取基準
合成と天然の葉酸の生物利用能の違いを加味して葉酸サプリの摂取基準は600µg DFEと設定されています。
食事からでも葉酸は摂取できる事から1日の葉酸摂取量は1000µgまでとしています。
海外の葉酸サプリは日本とは異なり天然の葉酸を使用しているメーカーより合成の葉酸を使用しているメーカーが多いそうです。一部の富裕層を除けばコスパの良い合成葉酸が好きな国のようですね。
DFE表示されているのは米国の食品表示法によるものだそうです。
葉酸サプリは目安量や上限を守り、過剰摂取に注意する事が大切です。妊活中・妊娠中・授乳中と葉酸サプリの摂取量は異なります。(妊娠中でも、妊娠中期以降は、サプリによる葉酸の摂取量を減らす必要があります)
1粒に含まれる葉酸の量を把握し食事とのバランスを考え調節する必要もある為、葉酸の摂取量を調節できる葉酸サプリの商品を選ぶという事も基本です。
サプリの飲み合わせ・食べ合わせ
葉酸サプリの中には「葉酸オンリー」「葉酸以外の複合サプリ」の2種類が存在します。
複数のサプリは有効成分を手軽に摂取でき便利に感じますが妊活中や妊娠中に注意が必要な栄養素も含まれている場合もあります。
また、必要な栄養素であっても妊娠中~授乳中において成分の配合量が推奨値をオーバーしているサプリに関しても注意が必要です。
過剰に摂取すると胎児の奇形を引き起こす可能性がある
過剰に摂取すると流産や早産を引き起こす可能性のあるハーブもある
過剰に摂取すると生児の甲状腺のはたらきに影響を及ぼす可能性がある
香料・着色料・保存料は未使用という事で無添加と売り込んでいる場合もあるので原材料を必ず確認しましょう。
お得に購入できる定期便も利用条件を確認しておかなければ、継続購入などの条件があり解約できないなどのトラブルもあるようです。定期便を途中で解約する場合など定期便価格と単品価格の差額を請求される場合もあるようです。
葉酸は食事からでも摂取できる
葉酸は水に溶けやすく熱にも弱く調理中に約半分は失われてしまいます。
葉酸の含まれる食品を意識しバランスよく毎日の食事に取り入れましょう!!
レバー・豆類・ほうれん草・のりなどの食品に葉酸が含まれています。
又、葉酸とビタミンB12は協力しあって造血作用を高めます。卵・乳製品・さんま・あさり・レバーなどの食品にビタミンB12は含まれています。
食事の基本である主食の白米を鉄分や葉酸が多く含まれている玄米に変えるのもおすすめです。
etc…
妊娠中に必要な葉酸やビタミンB12は貧血対策に欠かせない栄養素なんですね。
色んな食品とバランスよく1日3回規則正しく食べる事が大切だよ。
葉酸やビタミンB12を含むバランスの良い食事と上手に葉酸サプリを飲み合わせて効果UP!!を狙えるよ。
まとめ
葉酸サプリの飲み方と選び方
葉酸サプリは購入する前に必ず、成分表示を確認し天然葉酸・合成葉酸・添加物の有無などを確認しましょう。
合成葉酸が必ずしも悪く、天然葉酸が必ずしも良いという訳ではありません。どういった葉酸サプリを選ぶかは食品の安全に対する考え方や嗜好性に委ねられます。
広告表現とは異なる商品だったりもするので、騙されない注意は不可欠です。
メーカーの中には同じ成分でも含有量などが異なる場合もあるので注意が必要です。
成分表示を確認しても良く分からないという場合は直接メーカーに問い合わせを行っても良いかと思います。
複数のサプリメントを利用されている方は過剰摂取にならないか摂取量を把握する必要があります。
病院などで処方されている薬などを飲まれている方は医師に相談をした上で利用しましょう。
葉酸サプリの使用期間、効果、母体・胎児に影響する過剰摂取のリスクもしっかり把握し、時期によって異なる摂取量を守りましょう。
これから生まれてくる赤ちゃんがすくすく育つ為の準備として正しく葉酸サプリを選び、摂取する必要があるんですね。
サプリメントのPRには蓋を開けてみたらイメージした内容と異なる場合が多いから注意が必要なんだよ。
葉酸サプリを最終的に選ぶのはお母さんです。将来のお子様の為にも安全で安心できる葉酸サプリを選んで下さいね!